検索
  • Marcel Proust

スワン家の方へ 第1章 コンブレイ - 5

人は眠る時も、時間の経過や彼が住む時代や彼の居る場所の感覚を覚えている。目覚める時、それを本能的に読み取り、地球における彼の居る場所と眠りついてから目覚めるまでに流れた時間を瞬間的に理解する。しかし、時として、その秩序が崩れ、時間の流れが途切れることがある。例えば、よく眠られぬ一夜を過ごした朝方、本を読んでいると急に眠気に襲われる。いつもの眠る時の姿勢とは違う姿勢のまま、手で日の光を遮りながら、眠りに落ちる。そうして目覚めた時、彼は時間が分からなくなり、眠ったばかりだと思う。眠った場所と姿勢がさらに大きく異なる場合、例えば、会食の席上でうたた寝をした後で目覚めた時の彼の戸惑いはさらに大きく、彼は別世界に迷い込んだのかのような錯覚を覚える。それはあたかも、魔法の椅子に座って、ほかの時代の異なる場所に旅をしたかのようであり、彼が眠りについたのは、数ヶ月前の事であり、ほかの国だったという錯覚を抱く。

Un homme qui dort tient en cercle autour de lui le fil des heures, l'ordre des années et des mondes. Il les consulte d'instinct en s'éveillant, et y lit en une seconde le point de la terre qu'il occupe, le temps qui s'est écoulé jusqu'à son réveil ; mais leurs rangs peuvent se mêler, se rompre. Que vers le matin après quelque insomnie, le sommeil le prenne en train de lire, dans une posture trop différente de celle où il dort habituellement, il suffit de son bras soulevé pour arrêter et faire reculer le soleil, et à la première minute de son réveil, il ne saura plus l'heure, il estimera qu'il vient à peine de se coucher. Que s'il s’assoupît dans une position encore plus déplacée et divergente, par exemple après dîner assis dans un fauteuil, alors le bouleversement sera complet dans les mondes désorbités, le fauteuil magique le fera voyager à toute vitesse dans le temps et dans l'espace, et au moment d'ouvrir les paupières, il se croira couché quelques mois plus tôt dans une autre contrée.

6回の閲覧

最新記事

すべて表示

スワン家の方へ 第1章 コンブレイ – 15

ただ、食事が終わると二階に上がることを義務付けられていたため、私は母のそばにいつまでもいることはできなかった。私を除く家族のみんなは、晴れていれば庭で、天気の悪い日には小さな居間で食事後のひと時を過ごした。全員とはいっても、祖母を除いてだが…祖母は、私の育て方に関して、いつも父と口論し、父に「田舎の家に閉じ込めておくのは可哀想よ」と言っていた。雨が降りだすと、父は、外で遊んでいた私に「部屋で読書を

スワン家の方へ 第1章 コンブレイ – 14

その投影が遠い過去から送ってくるメロビング朝の時代の光に、私が全く魅了されなかったわけではない。ただ、それ以上に自らの自我で埋め尽くし、自分の自我ほど気にならなくなった部屋に突然侵入してきた美しい謎めいた侵入者に対して感じる居心地の悪さの方がより強かった。その光のせいで習慣という麻酔作用は失われ、悲しいことを考え始める。私がいつも回しているこの部屋のノブはこの世に存在する他のすべてのノブとは異なり

スワン家の方へ 第1章 コンブレイ – 13

歪に描かれたゴロが乗った馬はギクシャクした足取りで丘の斜面を覆うビロードのような深緑の三角形の小さな森から出て、哀れなジュネビエーブ・ド・ブラバンのいる城に向かって進んでいく。ランタンの骨組みに嵌めこまれた楕円形のガラスの曲線が壁となっている城の隣には領地が広がり、そこに青いベルトを着けたジュネビエーブが眠っている。城と領地は黄色に描かれていたが、ブラバンという名前が持つ黄金色の響きから、そこが黄

© 2016 OKADA Noboru. Proudly created with Wix.com